ログイン
編集不可のページディスカッション情報添付ファイル
"miturin_217/Tex_kousyu"の差分

MMA
1と14のリビジョン間の差分 (その間の編集: 13回)
2013-04-05 14:42:46時点のリビジョン1
サイズ: 75
編集者: miturin_217
コメント:
2013-04-06 14:27:59時点のリビジョン14
サイズ: 7192
編集者: miturin_217
コメント:
削除された箇所はこのように表示されます。 追加された箇所はこのように表示されます。
行 1: 行 1:
miturin_217/Tex_kousyuについて、ここに記述してください。 = LaTeX講習 =
今回は一年生のコンピュータリテラシーの授業でも学習するLaTeXについてまとめました。
実際に基礎科学実験のレポートなどで使っていただけるようにまとめたつもりです。

<<BR>>

== LaTeXとはなんぞや? ==
LaTeXとは文章整形システムで、報告書や論文などの印刷物やPDFファイルを作成するための組成ソフトウェアである。
LaTeXを用いてPDFファイルを作る利点としては以下のことがある。
 * 文章を作成する際に、ユーザー自身が見栄えを気にすることなく文章を書くことができる。
 * 数式を綺麗に記述できる。
 * 数式や章の番号を自動的に生成してくれるので手間が省ける
逆にLaTeXの難点としては以下のことがある。
 * コマンドを書いて文章を作成するので慣れないと文章の作成に時間が掛かってしまう。
 * テキストファイルを記述しただけでは仕上がりのイメージがわかりにくい。
このようにLaTeXにも難しい点はいくつかある。しかし、将来的にLaTeXを使いこなすことができた方が良いので実験のレポートなどもLaTeXを使って書くことを推奨したい。

ちなみにMMAの部誌もTeXで書かれています。

<<BR>>

== 準備 ==
今回はMMAのnestを用いて講習を行います。
ですから、LaTeX環境はgoogle大先生にでも聞いて各自設定してください。

<<BR>>

== TeXファイルのコンパイル,PDFの生成 ==
TeXファイルのコンパイルには platex, xdvi, dvipdfmx コマンドを使います。
{{{#!wiki solid
 $ platex [.texファイル]
}}}
platexコマンドを用いてTeXファイルからauxファイル, dviファイル, logファイルが生成できる。

dviファイルにはTeXファイルのコンパイルされた結果が出力されているのでこのファイルを用いて文章の見栄えを確認できる。

{{{#!wiki solid
 $ xdvi [.dviファイル]
}}}

xdviコマンド用いてdviファイルを開いて、文章の見栄えを確認できる。

TeXで文章を生成していく場合、一度のコンパイルではなかなか上手くいかないことが多くそのたびにxdviコマンドを打ち込んでいては非効率的な作業になってしまう。そこでxdviウィンドウをバックグラウンドで動作させておくと、コンパイル後ウィンドウをフォーカスすることで表示が更新されるのを利用する。

{{{#!wiki solid
 $ dvipdfmx [.dviファイル]
}}}

dvipdfmxコマンドを用いてdviファイルからpdfファイルを生成できる。

<<BR>>

== TeXファイルの構造について ==
TeXファイルは大きく3つのパーツに分けることができます。
サンプルプログラム(miturin_217/TeX_Kousyu/Sample1.tex)を見てみましょう。
{{{#!highlight haskell
 \documentclass[a4j,10pt]{jarticle} %文章クラス
 
 %プリアンブル
 \title{ Sample1 }
 \author{ @Mitu217 }
 \date{ 2013年4月6日 }
 
 \begin{document} %document環境
 \maketitle

    本文

 \end{document}
}}}
{{{#!highlight haskell
 \documentclass[オプション]{jarticle}
}}}
文章クラスと呼ばれている部分。文章の種類を指定できる。今回は日本語の論文やレポートを表すjarticleを指定する。<<br>>
オプションでは用紙サイズとフォントサイズを指定することができる。
  * 用紙サイズ : a4j, b5j
  * フォントサイズ : 10pt, 11pt, 12pt

{{{#!highlight haskell
 \begin{document}
  \maketitle

    本文

 \end{document}
}}}
document環境と呼ばれる部分。ここには文章の本文を書いていくことになります。
\maketitleは後述するプリアンブルの中で設定した氏名などを出力するコマンドです。

{{{#!highlight haskell
 \title{ Sample1 }

 \author{ @Mitu217 }

 \date{ 2013年4月6日 }

}}}
文章クラスとdocument環境の間にあるプリアンブルと呼ばれる部分。ここでは表題,氏名などのタグを設定できるだけでなく、文章内で画像を挿入するためのパッケージを選択することができます。

Sample1.pdfの出力例:

<<BR>>

== LaTeXのコマンド ==
LaTeXは某wordとは違い、テキストデータ(.texファイル)にコマンドを記述し、それをLaTeXでコンパイルすることでPDFなどの文章を作成します。ですから、LaTeXを使いこなすにはコマンドを知っていなければなりません。
ここでは、コンピュータリテラシーの時間にやるような基本的なことに加えて知っておくと便利なコマンドもいくつか紹介しておきます。

最後には、復習用に課題をいくつか用意しておくので挑戦してみてください。

=== 箇条書き ===
箇条書きには3つの種類があります
  * itemize
{{{#!highlight haskell
\begin{itemize}
\item 箇条書き1
\item 箇条書き2
\item 箇条書き3
\end{itemize}
}}}
{{{#!wiki solid
 • 箇条書き1 <<BR>>
 • 箇条書き2 <<BR>>
 • 箇条書き3 <<BR>>
}}}
「itemize」は頭に「 • 」がついた箇条書きのコマンドです。

  * enumerate
{{{#!highlight haskell
\begin{enumerate}
\item 箇条書き1
\item 箇条書き2
\item 箇条書き3
\end{enumerate}
}}}
{{{#!wiki solid
  1. 箇条書き1 <<BR>>
  2. 箇条書き2 <<BR>>
  3. 箇条書き3 <<BR>>
}}}
「enumerate」は頭に数字が振られている箇条書きのコマンドです。

  * description
{{{#!highlight haskell
\begin{description}
\item[テスト1] 箇条書き1
\item[テスト2] 箇条書き2
\item[テスト3] 箇条書き3
\end{description}
}}}
{{{#!wiki solid
 '''テスト1''' 箇条書き1 <<BR>>
 '''テスト2''' 箇条書き2 <<BR>>
 '''テスト3''' 箇条書き3 <<BR>>
}}}
「description」は頭につける記号をユーザー自身が[]内に指定することができます。

=== 表組み ===
  * 基本的な表
{{{#!highlight haskell
\begin{tabular}{|l|c|r|}
\hline
セル1 & セル2 & セル3 \\ \hline
セル4 & セル5 & セル6 \\ \hline
セル7 & セル8 & セル9 \\
\hline
\end{tabular}
}}}
{{{#!wiki solid

}}}
それぞれのコマンドについて解説していきます。

'''\begin{tabular}{|l|c|r|}'''
 * \begin{tabular}
  表組みの開始のコマンドです。
 * {|l|c|r|}
    縦方向のセルの文字を寄せる方向を設定します。「|(バーティカルバー)」は縦方向のラインを表します。
  ||l||左方向に文字を寄せる||
  ||c||中央に文字を寄せる||
  ||r||右方向に文字を寄せる||

'''\hline'''
  横方向のラインを表します。

'''&'''
    セルの区切り目を表します。

'''\end{tabular}
    表組みを終わりのコマンドです。

 * セルの結合とタイトル付け


<<CategoryCloud>>

LaTeX講習

今回は一年生のコンピュータリテラシーの授業でも学習するLaTeXについてまとめました。 実際に基礎科学実験のレポートなどで使っていただけるようにまとめたつもりです。


LaTeXとはなんぞや?

LaTeXとは文章整形システムで、報告書や論文などの印刷物やPDFファイルを作成するための組成ソフトウェアである。 LaTeXを用いてPDFファイルを作る利点としては以下のことがある。

  • 文章を作成する際に、ユーザー自身が見栄えを気にすることなく文章を書くことができる。
  • 数式を綺麗に記述できる。
  • 数式や章の番号を自動的に生成してくれるので手間が省ける

逆にLaTeXの難点としては以下のことがある。

  • コマンドを書いて文章を作成するので慣れないと文章の作成に時間が掛かってしまう。
  • テキストファイルを記述しただけでは仕上がりのイメージがわかりにくい。

このようにLaTeXにも難しい点はいくつかある。しかし、将来的にLaTeXを使いこなすことができた方が良いので実験のレポートなどもLaTeXを使って書くことを推奨したい。

ちなみにMMAの部誌もTeXで書かれています。


準備

今回はMMAのnestを用いて講習を行います。 ですから、LaTeX環境はgoogle大先生にでも聞いて各自設定してください。


TeXファイルのコンパイル,PDFの生成

TeXファイルのコンパイルには platex, xdvi, dvipdfmx コマンドを使います。

  • $ platex [.texファイル]

platexコマンドを用いてTeXファイルからauxファイル, dviファイル, logファイルが生成できる。

dviファイルにはTeXファイルのコンパイルされた結果が出力されているのでこのファイルを用いて文章の見栄えを確認できる。

  • $ xdvi [.dviファイル]

xdviコマンド用いてdviファイルを開いて、文章の見栄えを確認できる。

TeXで文章を生成していく場合、一度のコンパイルではなかなか上手くいかないことが多くそのたびにxdviコマンドを打ち込んでいては非効率的な作業になってしまう。そこでxdviウィンドウをバックグラウンドで動作させておくと、コンパイル後ウィンドウをフォーカスすることで表示が更新されるのを利用する。

  • $ dvipdfmx [.dviファイル]

dvipdfmxコマンドを用いてdviファイルからpdfファイルを生成できる。


TeXファイルの構造について

TeXファイルは大きく3つのパーツに分けることができます。 サンプルプログラム(miturin_217/TeX_Kousyu/Sample1.tex)を見てみましょう。

   1  \documentclass[a4j,10pt]{jarticle} %文章クラス
   2  
   3  %プリアンブル
   4  \title{ Sample1 } 
   5  \author{ @Mitu217 }
   6  \date{ 201346日 }
   7  
   8  \begin{document} %document環境
   9  \maketitle
  10 
  11     本文
  12 
  13  \end{document}

   1  \documentclass[オプション]{jarticle}

文章クラスと呼ばれている部分。文章の種類を指定できる。今回は日本語の論文やレポートを表すjarticleを指定する。<<br>> オプションでは用紙サイズとフォントサイズを指定することができる。

  • 用紙サイズ : a4j, b5j
  • フォントサイズ : 10pt, 11pt, 12pt

   1  \begin{document}
   2   \maketitle
   3 
   4     本文
   5 
   6  \end{document}

document環境と呼ばれる部分。ここには文章の本文を書いていくことになります。 \maketitleは後述するプリアンブルの中で設定した氏名などを出力するコマンドです。

   1  \title{ Sample1 } 
   2 
   3  \author{ @Mitu217 } 
   4 
   5  \date{ 201346日 } 

文章クラスとdocument環境の間にあるプリアンブルと呼ばれる部分。ここでは表題,氏名などのタグを設定できるだけでなく、文章内で画像を挿入するためのパッケージを選択することができます。

Sample1.pdfの出力例:


LaTeXのコマンド

LaTeXは某wordとは違い、テキストデータ(.texファイル)にコマンドを記述し、それをLaTeXでコンパイルすることでPDFなどの文章を作成します。ですから、LaTeXを使いこなすにはコマンドを知っていなければなりません。 ここでは、コンピュータリテラシーの時間にやるような基本的なことに加えて知っておくと便利なコマンドもいくつか紹介しておきます。

最後には、復習用に課題をいくつか用意しておくので挑戦してみてください。

箇条書き

箇条書きには3つの種類があります

  • itemize

   1 \begin{itemize}
   2 \item 箇条書き1
   3 \item 箇条書き2
   4 \item 箇条書き3
   5 \end{itemize}

  • • 箇条書き1
    • 箇条書き2
    • 箇条書き3

「itemize」は頭に「 • 」がついた箇条書きのコマンドです。

  • enumerate

   1 \begin{enumerate}
   2 \item 箇条書き1
   3 \item 箇条書き2
   4 \item 箇条書き3
   5 \end{enumerate}

  1. 箇条書き1

  2. 箇条書き2

  3. 箇条書き3

「enumerate」は頭に数字が振られている箇条書きのコマンドです。

  • description

   1 \begin{description}
   2 \item[テスト1] 箇条書き1
   3 \item[テスト2] 箇条書き2
   4 \item[テスト3] 箇条書き3
   5 \end{description}

  • テスト1 箇条書き1
    テスト2 箇条書き2
    テスト3 箇条書き3

「description」は頭につける記号をユーザー自身が[]内に指定することができます。

表組み

  • 基本的な表

   1 \begin{tabular}{|l|c|r|}
   2 \hline
   3 セル1 & セル2 & セル3 \\ \hline
   4 セル4 & セル5 & セル6 \\ \hline
   5 セル7 & セル8 & セル9 \\
   6 \hline
   7 \end{tabular} 

それぞれのコマンドについて解説していきます。

\begin{tabular}{|l|c|r|}

  • \begin{tabular}
    • 表組みの開始のコマンドです。
  • {|l|c|r|}
    • 縦方向のセルの文字を寄せる方向を設定します。「|(バーティカルバー)」は縦方向のラインを表します。
    • l

      左方向に文字を寄せる

      c

      中央に文字を寄せる

      r

      右方向に文字を寄せる

\hline

  • 横方向のラインを表します。

&

  • セルの区切り目を表します。

\end{tabular}

  • 表組みを終わりのコマンドです。
  • セルの結合とタイトル付け

miturin_217/Tex_kousyu (最終更新日時 2013-04-21 00:00:45 更新者 miturin_217)