画面サイズを取得する話
ウィンドウ管理を行うには画面の大きさ(画面解像度)が分からないと色々と困る1ので、これを取得する必要がある。調べてみると面倒だったのでメモ。
用語
すごく混乱しやすい。
- display
screenの集合。プログラミング上は「Xサーバとの接続」的な意味もある。とにかく「ただの画面」ではない
- screen
- 物理的なモニタ(拡張により、必ずしも1つの物理モニタとは限らない。後述)
- ルートウィンドウ
- Xにおけるウィンドウは階層構造を持っており、頂点に位置するのがこれ。screenに対して1つ存在する
基本的にはdisplayとscreenは1対nの関係にある。
display - screen0 - 画面 \ screen1 - 画面 ルートウィンドウは2つ。この場合、screen間(つまりは画面間)でウィンドウを移動することはできない。
Xlibのドキュメントには、displayの説明として次のように書いてある。
A set of screens for a single user with one keyboard and one pointer (usually a mouse) is called a display. (1.1節より)
ただし、XineramaやXRandRなどの拡張は複数のディスプレイ(上の意味ではなく普通の意味での)を1つのscreenとして扱えるようにする。現在はこちらが一般的。
display - screen0 - 画面 \ 画面 ルートウィンドウは1つになり、画面をまたぐようなウィンドウの移動が可能になる。
拡張について
XineramaとXRandRについて簡単にまとめる。いずれも複数のディスプレイを1つのscreenとして扱えるようにする点では同じ。XRandRの方が後発。
Xinerama
xorg.confで設定する。(静的な設定)
- ラップトップのような、抜き差しが起こる状況では色々と問題が起こる
XRandR
こちらはxrandrコマンドを使って動的に設定を行える。
- RandRとはResize and Rotationの略で、初めから動的な設定変更を想定している
画面サイズを取得する
基本
XineramaやXRandRを考慮しない、1つの物理モニタが1つのscreenに対応している状況であれば、screenのサイズを取得するだけで良い。
DisplayWidth/HeightはScreenWidth/Heightであるべきだが、何故かこの名前になっている。これについてはXlibのドキュメントに「混乱させてごめん」と書いてある(2.2節)。仕方ない。
ややこしい場合
タイル型WM作るなら特に (1)