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"CTF/Toolkit/METASM"の差分

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編集者: nomeaning
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編集者: nomeaning
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METASMはPure Rubyで記述されている、アセンブラ、逆アセンブラ、コンパイラ、リンカ、デバッガーである。 METASMはRubyで記述されている、アセンブラ、逆アセンブラ、コンパイラ、リンカ、デバッガといった機能を持つライブラリ/アプリケションである。
行 10: 行 11:
ドキュメントはソースコードとなっているが、それなりに綺麗に書かれている。 <<TableOfContents>>
== インストール方法 ==
=== 事前に必要なもの ===
METASMを使うためにはRubyがインストールされている必要がある。
行 12: 行 16:
逆アセンブラの主な特徴は以下の通り。
 *関数を自動で識別し、呼び出し元などを列挙してくれる
 *Windowsの関数呼び出しもある程度関数名を表示してくれる
 *逆コンパイルすることが出来る
 *関数の呼び出しグラフや関数内でのジャンプグラフなどを表示することが出来る(GUI版)
 *文字列参照をコメントで表示することが出来る
 *ローカル変数を列挙することが出来る

<<TableOfContents>>
== インストール ==
リポジトリをクローンする。
=== 手動インストール(UNIX) ===
GITHUBからリポジトリをクローンする。
行 30: 行 25:
関連gemをインストールする(GUI逆アセンブラーを使う場合のみ)
gtk2-
gemをインストールする(GUI版の逆アセンブラーを使う場合のみ)
行 35: 行 31:
== Tools ==
samplesディレクトリに利用例としてツールが入っている。(大体はRubyから扱うためのSampleである)

 *disassemble-gui.rb
  *GUI版逆アセンブラ。ファイルの編集が出来たり、関数の分岐などをグラフにして表示する機能があったりする。
 *disassemble.rb
  *逆アセンブラ
 *lindebug.rb
  *Win32/Linux用のラインデバッガー
 *dump_upx.rb
  *UPXをUnpackする
有用性が微妙なもの
 *bindiff.rb
  *ふたつの逆アセンブルを比較する
 *struct_offset.rb
  *構造体の要素の位置を調べる
== 逆アセンブラ(CUI) ==
=== 基本的な利用方法 ===
=== gemを用いたインストール ===
METASMは[[https://rubygems.org/gems/metasm|rubygems]]でも配布されているため、`gem`コマンドを使ってインストールすることができる。
行 54: 行 34:
$ ruby disassmble.rb --cpu <CPU名> --exe <ファイルフォーマット> [その他オプション] 実行ファイル $ gem install metasm
行 56: 行 36:
`--cpu`や`--exe`を省略しても自動的に適切なものを選んでくれる

=== 逆アセンブル( ===
デフォルトでちゃんとbacktraceしてくれる。

関数の呼び出し元なども表示してくれるのが便利。
{{{
$ ruby disassemble.rb --cpu x86_64 --exe ELF a.out
// ELF segment at 400000h, flags = R, X
db 7fh, "ELF", 2, 1, 1, 0, 0, 0, 0, 0, 0, 0, 0, 0 ; @400000h
db 2, 0, 3eh, 0, 1, 0, 0, 0, 40h, 4, 40h, 0, 0, 0, 0, 0 ; @400010h
db 40h, 0, 0, 0, 0, 0, 0, 0, 38h, 0bh, 0, 0, 0, 0, 0, 0 ; @400020h
(中略)
// Xrefs: __libc_start_main
main:
// function binding: r10,r11,r8,r9,rcx,rdi,rdx -> unknown, rax -> 0, rsp -> rsp+8
// function ends at 400539h
    push rbp ; @40050ch 55
    mov rbp, rsp ; @40050dh 4889e5
    sub rsp, 10h ; @400510h 4883ec10
    mov [rbp-4], edi ; @400514h 897dfc
    cmp dword ptr [rbp-4], 1 ; @400517h 837dfc01
    jnz loc_400529h ; @40051bh 750c x:loc_400529h

    mov edi, 4005ech ; @40051dh bfec054000
    call thunk_puts ; @400522h e8b9feffff x:thunk_puts
    jmp loc_400533h ; @400527h eb0a x:loc_400533h


// Xrefs: 40051bh
loc_400529h:
    mov edi, 4005f2h ; @400529h bff2054000
    call thunk_puts ; @40052eh e8adfeffff x:thunk_puts


// Xrefs: 400527h
loc_400533h:
    mov eax, 0 ; @400533h b800000000
    leave ; @400538h c9
    ret ; @400539h c3 endsub main
db 90h, 90h, 90h, 90h, 90h, 90h ; @40053ah

// Xrefs: __libc_start_main
(以下省略)
}}}

文字列を参照している場合の表示を行うことが出来る。
{{{
$ ruby disassemble.rb --post-plugin ~/local/metasm/samples/dasm-plugins/stringsxrefs.rb (FILE)
(中略)
    push xref_406018h ; @401057h 6818604000 "password OK\n"
(中略)
}}}

backtraceのせいで逆コンパイルが終わらない場合は、`--fast`オプションを付与すると良い。

=== 逆コンパイル ===
Boomerangと違って64bit ELFファイルの逆コンパイルもしてくれるが実用性はほとんどない。いろいろと間違ってるし。
{{{#!highlight c
$ ruby disassemble.rb --decompile --cpu x86_64 --exe ELF a.out
(中略)

int main __attribute__((stackoff:-8))(int rbp __attribute__((register(rbp))), int rdi __attribute__((register(rdi))))
{
 register int eax __attribute__((register(eax)));
 register int rbp_a0 __attribute__((register(rbp)));
 register int rsp __attribute__((register(rsp)));
 register int rsp_a0 __attribute__((register(rsp)));
 rsp_a0 = (rsp - 8);
 *(int*)(rsp_a0 - 8) = rbp;
 rbp_a0 = rsp_a0;
 *(int*)(rbp_a0 - 4) = rdi;
 *(__int32*)(rbp_a0 - 4) != 1;
 puts();
 return eax;
}
}}}
特にライブラリとして用いる時はこちらが楽。
行 135: 行 39:
=== 基本的な利用方法 ===
次のようにして起動する。
samplesディレクトリに利用例として様々なツールが入っている。(大体はRubyから扱うためのSampleである)
逆アセンブラ(GUI)はdisassmble-gui.rbという名前で入っている。

=== 起動方法 ===
disassmble-gui.rbを実行して起動する。
行 138: 行 45:
ruby metasm/samples/disassmble-gui.rb --cpu <CPU名> --exe <ファイルフォーマット> [その他オプション] 実行ファイル ruby metasm/samples/disassmble-gui.rb --cpu <CPU名> --exe <ファイルフォーマット> [その他オプション] (実行ファイル)
行 140: 行 47:
CPU名やファイルフォーマットは基本的に自動認識してくれるので指定する必要はない。
行 152: 行 60:
|| k || 関数内のローカル変数に名前を付ける || || K || 関数内のローカル変数に名前を付ける ||
|| b || backtrace ||
行 158: 行 67:
== シェルコード == == ライブラリ ==
=
== シェルコード ===
行 170: 行 80:
= METASMとRubyを用いたデバッグ =
== デバッグの開始 ==
=== プロセスを実行する ===
=== デバッ ===
==== プロセスを実行する ====
行 185: 行 94:
=== プロセスにアタッチする === ==== プロセスにアタッチする ====
行 194: 行 103:
=== 標準入出力を確保してプロセスを実行する === ==== 標準入出力を確保してプロセスを実行する ====
行 200: 行 109:
== ブレークポイント ==
=== ソフトウェアブレークポイント ===
`Debugger.bpm(アドレス, 一度のみか, &callback)`
==== ブレークポイント ====
===== ソフトウェアブレークポイント =====
`Debugger.bpx(アドレス, 一度のみか, &callback)`
行 209: 行 118:
=== ハードウェアブレークポイント === ===== ハードウェアブレークポイント =====
行 217: 行 126:
=== メモリアクセスブレークポイント === ===== メモリアクセスブレークポイント =====
行 227: 行 136:
== アンチ・アンチデバッギング ==
=== Windows, is_debugger_present対策 ===
==== アンチ・アンチデバッギング ====
===== Windows, is_debugger_present対策 =====

METASM

METASMはRubyで記述されている、アセンブラ、逆アセンブラ、コンパイラ、リンカ、デバッガといった機能を持つライブラリ/アプリケーションである。

対応アーキテクチャ
x86_64,ia32,mips,ppc (unstable: arc,arm,bpf,cy16,dalvik,python,sh4,z80)
対応フォーマット
a.out,elf,pe,raw,Mach-O,nds,xcoffなど

http://metasm.cr0.org/

インストール方法

事前に必要なもの

METASMを使うためにはRubyがインストールされている必要がある。

手動インストール(UNIX)

GITHUBからリポジトリをクローンする。

$ git clone https://github.com/jjyg/metasm/ ~/local/metasm

環境変数RUBYLIBにmetasmのディレクトリを追加する。.bashrcや.zshenvなどに以下を記述。

[[ -s "$HOME/local/metasm" ]] && export RUBYLIB="$HOME/local/metasm"

gtk2-gemをインストールする(GUI版の逆アセンブラーを使う場合のみ)

$ gem install gtk2

gemを用いたインストール

METASMはrubygemsでも配布されているため、gemコマンドを使ってインストールすることができる。

$ gem install metasm

特にライブラリとして用いる時はこちらが楽。

逆アセンブラ(GUI)

samplesディレクトリに利用例として様々なツールが入っている。(大体はRubyから扱うためのSampleである) 逆アセンブラ(GUI)はdisassmble-gui.rbという名前で入っている。

起動方法

disassmble-gui.rbを実行して起動する。

ruby metasm/samples/disassmble-gui.rb --cpu <CPU名> --exe <ファイルフォーマット> [その他オプション] (実行ファイル)

CPU名やファイルフォーマットは基本的に自動認識してくれるので指定する必要はない。

キーボードショートカット

キー

効果

c

逆アセンブル

C

逆アセンブル(バックトラックなし、関数呼び出し無視)

Ctrl+C

逆アセンブル(バックトラックなし)

g

特定アドレスへ移動

Return

callやjmpを辿る

Esc

元の場所に戻る

Ctrl+Enter

元の場所に戻るのをやりなおし

f

関数一覧を表示

x

呼び出し元を列挙

K

関数内のローカル変数に名前を付ける

b

backtrace

n

ラベルの名前を変更する

Tab

逆コンパイル

/

検索

Ctrl+f

正規表現検索し、列挙する

ライブラリ

シェルコード

RubyのExploit上で直接Shellcodeを書くことが可能になる。

   1 require 'metasm'
   2 
   3 print Metasm::Shellcode.assemble(Metasm::Ia32.new, <<SOURCE).encode_string
   4 mov eax, 1
   5 mov ebx, 42
   6 int 80h         // exit
   7 SOURCE
   8 

デバッガ

プロセスを実行する

Metasm::OS.currentで現在のOSを取得することが出来る。(Metasm::LinOSかMetasm::WinOSのどちらか)

OS.create_processにより新規プロセスをコマンドを指定して実行出来る。

   1 require 'metasm'
   2 
   3 process = Metasm::OS.current.create_process('./a.out')
   4 # 引数を渡す場合は process = Metasm::OS.current.create_process('./a.out ARGV1 ARGV2')
   5 debugger = process.debugger
   6 debugger.run_forever

プロセスにアタッチする

   1 # 特定の名前またはpidを持つ最初のプロセスを返す
   2 pid = Metasm::OS.current.find_process('./a.out').pid
   3 
   4 process = Metasm::OS.current.open_process(pid)
   5 debugger = process.debugger

標準入出力を確保してプロセスを実行する

   1 io = IO.popen(['./a.out', 'aaa'], 'r+')
   2 debugger = Metasm::OS.current.open_process(io.pid).debugger

ブレークポイント

ソフトウェアブレークポイント

Debugger.bpx(アドレス, 一度のみか, &callback)

   1 debugger.bpx(0x40051d, true) do 
   2   puts "eax=#{debuger[:eax]}"
   3 end

ハードウェアブレークポイント

Debugger.hwbp(アドレス, タイプ(:r, :w, :x)のどれか, メモリサイズ, 一度のみか, &callback)

   1 debugger.hwbp(0x40051d, :x, 1, true) do 
   2   puts "eax=#{debuger[:eax]}"
   3 end

メモリアクセスブレークポイント

現在実装されていない

Debugger.mbp(アドレス, タイプ(:r, :w)のどれか, メモリサイズ, 一度のみか, &callback)

   1 debugger.mbp(0x40051d, :r, 1, true) do 
   2   puts "Access"
   3 end

アンチ・アンチデバッギング

Windows, is_debugger_present対策

   1 dbg[process.peb_base + 0x02, 1] = "\0" # is_debbuger_present() => falseにする

CTF/Toolkit/METASM (最終更新日時 2016-02-12 13:56:08 更新者 nomeaning)